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神経線維腫症2型(Neurofibromatosis 2

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NF2について

神経線維腫症2型 (以前は両側性聴覚神経線維腫症 または 中枢性神経線維腫症 略称として NF2, NFII または BANと呼ばれていました) は、性別や同族集団に関係なく、およそ40,000人に1人の確率で罹患します。 NF2をもつ患者は 身体全体にわたって腫瘍を発現させて、多様な神経学的な問題に対処しなくてはなりません。 以下の項の概要は、この疾患について一般に知られているところのものです。私たちは、あなたやあなたのご家族がNF2を取り扱うならば、この手引きを、あなた自身の主治医の、より知識のある質問を尋ねるために利用されることを希望します。 .

[NF2 Figure 1]
1.両側性 前庭 シュワン細胞腫.
これらの MRI 検査は、典型的な両側性前庭シュワン細胞腫の外観を見せてくれる。 Aの部分, 14才の少年 は小さな腫瘍(矢印↑)を第8脳神経上に持っている。その腫瘍は頭蓋内にあり、脳の基部には接触していない。この腫瘍のサイズはしばしば無症候である;時折、彼らが片側の耳での電話使用が困難をもつことだけで気付く。Bの部分、そのA図の十代の少年の叔父(50才)は、橋の結節点および小脳の葉に大きな腫瘍を持っている。これらの腫瘍は脳の基部を圧迫して、難聴に結果する第8脳神経への損傷させて移動するしかない。一般にNF2の管理の目安は、腫瘍の検出する一方、それらはAの部分に見られる大きさで、治療に敏感に反応する。

ほとんど全ての NF2 をもつ個人は耳への両神経(第8脳神経とも呼ばれる)上に腫瘍を発現させます。その第8脳神経は2つの部分を持っています:脳に音についての情報を伝える「聴神経」と、脳へ平衡の情報を伝える「前庭神経」.です。 NF2の初期の徴候は、 これらの神経の機能障害:聴力損失、耳鳴り、平衡感覚の問題などです。

たとえ第8脳神経上の腫瘍がほとんど共通であっても、NF2をともなうほとんどの人が他の神経にもまた腫瘍を発現させます。これらの腫瘍は、それはシュワン細胞に起因するため、シュワン細胞腫と呼ばれています。シュワン細胞は神経細胞を助け守り、情報を指令するために必要なそれらの神経に被覆を提供しています。シュワン細胞腫の徴候は、その位置に依存することになるでしょう。それらは、脳神経(第8脳神経腫のように)が------ 充分大きく成長し続ける脳の基部(脳幹と呼ばれる)および影響を及ぼすその身体とを除いた ------その頭部と頚部とに罹患します。それらは、だんだんと強くなって脊髄にある腫瘍のように身体の部分にマヒをもたらす可能性があります;いくつかの腫瘍は、充分大きく成長し脊髄を圧迫して、足に衰弱とマヒをもたらす可能性があります。

[NF2 Figure 2] 図 2.脊髄 シュワン細胞腫.
ダンベルの形状をした腫瘍は、脊髄神経根に始まり、拡大して外に、また脊柱管(C)の中へのように輪郭を描く。

脇の下(のくぼみ)および股の付け根の領域で集まる神経束で成長する腫瘍は、片手や片足における衰弱を引き起こす可能性があります。シュワン細胞腫は、肉眼で見ることのできる皮膚の小さな神経でさえ成長する可能性があります。

これらの末梢のシュワン細胞腫は、まれに神経性の症状を引き起こし、衣類の摩擦や美的な外観を台無しにしてしまいます。.

加えてシュワン細胞腫は、NF2をもつ人たちに、脳や脊髄を保護するところにしばしば他種の腫瘍を発現させます。そのもっとも頻繁な腫瘍は髄膜腫と呼ばれ、さらにまれには上衣細胞腫や星状細胞腫を発現させます。

これらの腫瘍はそれらの位置に依存している、多くの異なる神経性の症候も引き起こす可能性があります。シュワン細胞腫のように、治療者は、患者が日常生活において症状を見つける前に、毎年行っているNF2の患者に必要な神経性の検査で腫瘍を検出する可能性があります。 最終的には、NF2をもつ人々は、若年性後嚢下白内障の水晶体混濁として知られる特殊な白内障を発現するか、他の眼の問題をもつことがあります。NF2をもつ全ての個人は、聴力損失のリスクがあるので、視力損失を予防するためにもNF2に詳しい専門医によって眼の検査を詳しく述べていくことが極めて重要です。

片側の難聴-35%
両側の難聴--9%
片側または両側の耳鳴り--10%
平衡障害--8%
腕や足の衰弱--12%
発作--8%
腕や足におけるマヒやしびれ--6%
無症候、親から遺伝され検出された例を除く--11%
失明--1%

表 1. NF2の最初の徴候. これらは、英国のDr. Gareth Evansによって研究されたNF2をもつ120人の患者の最初の兆候である。.この研究は、最初の兆候として皮膚腫瘍 や白内障を含んではいない。.

NF2の進行時間は人によってさまざまです。NF2をもつほとんどの個人は10代後期から20代初期の間に最初の神経性の症状を得ます。皮膚腫瘍と白内障はNF2をもつ子供において初期の検査でさえ明白となります。少数の人は、難聴および神経性の症状を幼年時代に発現させたり、また40代、50代まで何の問題も持たない人もいます。残念なことに研究は、真性の病理現象以前の、その人がしばしばもつ症状に多くの年を経過させて示してきました。NF2の腫瘍はゆっくりと成長するので、おそらく、それらが症状を引き起こす幾年も前に、それらは出現しています。

NF2の診断は、脳と脊椎の総合的な検査と画像の検討を結びつける兆候と症状の認識に依存しています。罹患した個人の子供たちは、しばしばいかなる兆候が明白になるよりも前に 血液検査によって診断される可能性があります。まれに両側性前庭シュワン細胞腫のないNF2のいくつかの問題をもつ個人がいます。研究者たちは、まだ異例の症例が引き起こすところの確定に挑んでおり、そのような人は、そのような研究を学習するために研究センター に連絡を取ることを希望します。単一のシュワン細胞腫(単一の前庭シュワン細胞腫を含む)、NF2を持たない親戚に遺伝されていない髄膜腫,上衣細胞腫をもつ成人の方。

[NF2 Figure 3]
図 3. NF2をもつ患者の皮膚腫瘍.
写真は国立健康協会のDr. Dilys Parry医師のご好意による。NF1をもつ人々は、しばしば多数の皮膚腫瘍を得るが、NF2をもつ人々は、通常10個以下である。.

現在、NF2の腫瘍への利用可能な治療は、外科治療と放射線療法のみです。NF2をもつほとんどの人は、かれらの一生の間、少なくとも一回は手術を求めることになります。NF2の腫瘍は神経上または脳や脊髄知覚にある腫瘍なので、それらの外科的な除去は危険が無くはありません。これらの小さく精巧な領域は、神経への更なる損傷および更に神経性の問題を引き起こす可能性があります。これらの理由ゆえ、潜在的な利益と全ての考え抜かれた外科的処置の危険は、疾患に詳しい主治医とともに注意深く検討され、話し合われるべきでしょう。外科治療が、もはやそれらの医学的問題、あるいは腫瘍の大きさや位置のための特定の人の意見がない際に、放射線療法が検討される可能性があります。外科治療のように、放射線療法は、注意深く検討されなければならないリスクも恩恵もあります。最近は、音声を知覚するために、NF2のために失聴した若干の個人に考慮されたコクレア社 による合同でHouse Ear 協会 により器具が開発されてきました。この器具(聴性脳幹インプラントまたはABIとして知られる)は、現在いくつかの世界規模の諸センターで治験の試みを受けています。

[NF2 Figure 4]
図 4. NF2を持つ患者の複数の 髄膜腫(矢印↑)。
NF2をもつ年輩の患者は、脳全体にわたって腫瘍を発現させる可能性がある。これらの腫瘍は、とてもゆっくり成長して、それらの切除は注意深く検討されるべきである。もし、その腫瘍が深刻な症状を引き起こさないならば、それを取り去ることは、さらに損傷を引き起こす可能性があり、予後を、注意深く経過観察を要する。

いったん誰かがNF2を見つけると、数々の検査は、その本質と発展とを定義するために参考にすることができます。磁気共鳴画像 (MRI) の精密検査は、身体の構造を視覚化するために利用されています。それらのほとんどが通例、脳を撮る以外に、脊椎や両腕と両足の神経を「見る」ためにも利用できます。MRI精密検査を受けるために患者は、ドーナツ状の器械に滑り込む小さなベッドに静止して横たわるように指示されます。磁気は患者の周囲を活性化して音を立てます。いくつかのポイントで、脳のある部分の外観をあぶり出す染料(造影剤)を投入する可能性もあります。いかなる X線照射も使われません。MRI精密検査を時を変えてを経過し繰り返すと、腫瘍が平穏であるか増大しているかを確定することになります。これは、大きな平穏な腫瘍が起こす問題が小さくて成長しない腫瘍よりもより小さいので重要です。

たとい(あなたの身体を見ているかのように)非常に構造的な情報を、詳細に見ることのできるMRIであっても、それらは機能的な情報(いかに良くあなたの身体が働いているか)については精密検査できません。聴力測定機および脳幹聴性反応 (BAER) の検査は、いかに良く第8脳神経が働く部分であるかを示します。聴力測定機とBAERは、MRIからの構造的な情報を補強します。検査の繰り返しは、腫瘍の機能的な様相が変化しているかについて確定し、外科的な介入の絶好の時を確定することで患者と治療者の助けとなります。.

NF2は、その当時の概念で親より子へ伝えられる遺伝病です。NF2に関しては、NF2をもつ片親と、疾患をもたない親による疾患並びに新しい遺伝的変異を意味しています。NF2−罹患者と非罹患者−をもつ全ての人は、彼らの子供たちの1人1人に五分五分の確率で罹患するリスクをもっています。両性ともに等しく罹患し、彼らの子供の50%の確率で保因者より伝わるNF2のような疾患は、常染色体優性遺伝疾患と呼ばれています。最近、NF2を引き起こす遺伝的物質の正確な部位が第22染色体上にあることが確認されました。この確認は血液検査によって、NF2をもつ人の親族がNF2をもっているかどうかを見つけることを可能とさせました。まさに外科のように遺伝子検査はリスクと恩恵があり、あなたの主治医と話し合うべきでしょう。

[NF2 Figure 5]
図 5.脊髄腫瘍.
NF2をもつ患者たちは、しばしばその脊髄内(上衣細胞腫および星状細胞腫)、特に頚の領域(この図の * のラベルを貼ったところに腫瘍を発現させる。NF2を除く患者では、そのような腫瘍は、いつも時を移さずに取り去る、しかしもし患者がNF2を持つ患者であれば、そのような腫瘍をじっとして、神経学的症候を発現させた時の合間のみ、より慎重に待機しておいてよい。

多くのNF2をもつ個人または家族は求める有用なmulti-disaplanary NF clinic.のアドバイスを見つけることができます。ピア・サポート・グループは、経験豊かなアドバイスおよびプロの主治医を補強するためのサポートを提供してくれる可能性があります。最後に、他のいくつかのウェブサイト と リソースが有用な情報を提供してくれる可能性があります。

健康管理の専門家への選り抜かれた参考文献

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Mia MacColin, M.D.
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