●障害者欠格条項について
●欠格条項の見なおしの直接のきっかけ
●欠格条項見直しの今後のタイムスケジュール
●中障協(中央障害者施策推進協議会)および各官庁の配布資料より
●各官庁との交渉報告
●地方自治体の条例における欠格条項
●各障害者関係諸団体からの意見・要望書
●法曹団体からの意見書
●国会審議
●.障害者欠格条項について
障害者には、なりたくても法律の規定により、なれない職業があることをご存知でしょうか?法律のなかで、障害を持つことを理由に、資格制限がなされているのです。
たとえばこのような形で。
薬剤師法より
第四条(絶対的欠格事由)
次の各号のいずれかに該当する者には、免許を与えない。
一 未成年者、禁治産者または準禁治産者
二 目が見えない者、耳が聞こえない者又は口がきけない者
第五条(相対的欠格事由)
次の各号のいずれかに該当する者には、免許を与えないことがある。
一 精神病者又は麻薬、大麻もしくはあへんの中毒者
二 罰金以上の刑に処せられた者
三 前号に該当する者を除くほか、薬事に関し犯罪又は不正の行為があった者
第八条(免許の取消等)
薬剤師が、第四条各号のいずれかに該当するに至ったときは、厚生大臣は、その免許を取り消す。
2 薬剤師が、第五条各号のいずれかに該当するに至ったときは、厚生大臣は、その免許を取り消し、又は期間を定めてその業務の停止を命ずることができる。
(注)
それに該当する時、その該当者すべてに対して欠格とする条項を「絶対的欠格」
それに該当する時、その状況によって欠格とする場合があるとする条項を「相対的欠格」
と呼びます。
障害者に対するこのような資格制限(絶対的欠格および相対的欠格)が国の法律だけでも300近くに上ります(障害者欠格条項をなくす会調べ)。
●欠格条項の見なおしの直接のきっかけ
長年、問題とされながら放置されてきた障害者欠格条項。「障害者対策に関する新長期計画(1993年)」など※、でかかげた制度的障壁の除去が遅々として進まない中、ようやく政府が重い腰をあげることになったのは1997年。新しく制定された『聴覚言語士法案』にもこの条項が条文中が盛り込まれ、この点について法案可決の際、付帯決議がなされたことにあります。
※障害者対策に関する新長期計画(平成5年3月22日、障害者対策推本部決定)
障害者プラン〜ノーマライゼーション七ヵ年計画〜(平成7年12月18日 障害者対策推進本部決定)
言語聴覚士法案に対する附帯決議(案)
政府は、次の事項について、適切な措置を講ずべきである。
一 障害者が障害のない者と同等に生活し、活動する社会づくり(ノーマライゼーション)を推進する観点から、医療関係職種の資格制度における障害者に係わる欠格事由の見直しを行うこと。その際、現在、総理府を中心に行っている障害者に係わる欠格条項の見直しに関する検討結果に基づき、これを行うこと。
(以下略)
この付帯決議によって、総理府障害者施策推進本部が管轄省庁に、欠格条項についての緩和・撤廃を要請する動きがでて参りました。
●欠格条項見直しの今後のタイムスケジュール
・4〜6月に、中障協(中央障害者施策推進協議会)において対処方針案の審議
・7月ころには統一対処方針案を決定。
・その後、各省庁で具体的検討に入り、関係法律等の改正案が来年1月以降、国会に提出予定
●中障協(中央障害者施策推進協議会)および各官庁の配布資料より
障害者に係る欠格条項の見直し進捗状況調査事項別整理表(平成11年度末現在)('99 6/1)
「障害者に係る欠格条項の見直しについて(案)」全文('99
7/16)
'99 8/9をもって、 「障害者施策推進本部決定」の文書になりました。
(この文書が、今後の各省庁における見直し作業のガイドラインになることが正式に決定したことを意味します)
「中障協会長・企画調整部会長から、障害者施策推進本部長に意見文書」('99 7/22)
※障害者施策推進本部長=内閣総理大臣
障害者に係る欠格条項の見直しについて(概要)('99
8/9)
総理府障害者施策推進本部担当室
中央障害者施策推進協議会の公開について(含・添付文書)('99
11/9)
中障協の傍聴が条件付きながら認められることになりました。
障害者に係る欠格条項の見直しについて(報告)('00 12/7)
厚生省 医療関係者審議会医師部会・歯科医師部会・保健婦助産婦看護婦部会合同部会欠格条項検討小委員会
厚生省管轄の欠格条項(医療関係職など)の見直し方針が打ち出されました。
薬事関係の障害者に係る欠格条項の見直しについて(報告書)('00
12/18)
中央薬事審議会常任部会欠格条項検討ワーキンググループ
薬剤師法・毒物及び劇物取締法関係に関する障害者欠格条項の見直し方針ですy
障害者に係る欠格条項見直しについて(報告)('00
12/26)
−欠格条項検討小委員会報告(右)('00 12/7)との比較対照-
厚生省 医療関係者審議会医師部会・歯科医師部会・保健婦助産婦看護婦部会
この文書が医療関係者審議部会の欠格条項見直しに関する最終報告です。'00
12月7日の文書に較べると比較してみました。
●各官庁との交渉報告
障害者欠格条項をなくす会の交渉報告です。
・厚生省との交渉('99 4/27)
・警察庁との交渉('99 5/31)
・その他の省庁への意見書・要望書
(障害者欠格条項をなくす会ホームページへ)
・障害者に係る欠格事由の適正化を図るための医師法等の関係法令改正試案」説明
厚生労働省障害保健福祉部とDPI日本会議との質疑応答('01 2/19)
・警察庁運転免許課の交渉から('01 10/19)
●地方自治体の条例における欠格条項
欠格条項は、地方自治体の条例で定められる免許制度にもあるんです。その一例。
ふぐ調理師の免許制限を設けている都道府県(1998年)
出典 市民が作る政策調査会「欠格条項問題」検討プロジェクト公開ヒアリング第一回配布資料より(地方条例集より作成 1999年5月20日)
●各障害者関係諸団体からの意見・要望書
障害を事由とする欠格条項に関する要望
日本障害者協議会 代表 調 一興
薬事関係の「障害者に係る欠格条項」について
日本障害者協議会 代表 調 一興
聴覚障害者の社会参加を制限する法律の早期改正を求める要望書
聴覚障害者を差別する法令の改正を目指す中央対策本部
((財)全日本ろうあ連盟・(社)全日本難聴者・中途失聴者団体連合会・全国ろう学生懇談会・全国聴覚障害教職員連絡協議会 ほか)
欠格条項の見直しに関する要望書
(財)全国精神障害者家族会連合会
理事長 古屋治男
「各種資格制度における欠格条項の見直し」についての意見
社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会 常務理事 松友 了
てんかん総合対策要望書
社団法人日本てんかん協会 会長 鈴木勇二
障害者欠格条項の包括的見直しに関する要望書
障害者欠格条項の包括的見直し法案(仮称)の作成に向けて
―論点整理―
障害者欠格条項をなくす会 ・ DPI(障害者インターナショナル)日本会議 ・ 全国自立生活センター協議会(JIL)
国会議員アンケート結果から
障害者欠格条項をなくす会
障害者に係わる運転免許の欠格条項に関する意見聴取についての資料
日本精神神経学会 理事長 佐藤光源
同精神医療と法委員会欠格条項担当委員 来住由樹
道路交通法改正試案に対する意見と平成12年11月16日付精神病者に係る運転免許の欠格事由についての照会事項への回答
日本精神神経学会 理事長 佐藤 光源
「道路交通法改正試案」に対する日本てんかん学会の意見
日本てんかん学会
道路交通法改正試案に対する見解
社団法人日本てんかん協会
道路交通法改正試案に関する意見書
全国自治体病院協議会 会長 小山田恵
精神病院特別部会 部会長 伊藤哲寛
「道路交通法改正試案」に対する意見
日本障害者協議会 代表 調 一興
■「道路交通法改正試案」に関する意見
DPI(障害者インターナショナル)日本会議 議長 山田 昭義
道交法改正試案に対する意見書
障害者欠格条項をなくす会 共同代表 牧口一二・大熊由紀子
DPI(障害者インターナショナル)日本会議 議長 山田 昭義
全国自立生活センター協議会(JIL) 代表 樋口 恵子
道路交通法改正試案に対する見解
全国精神障害者団体連合会
「障害者等に係る欠格事由の適正化等を図るための医師法等の関係法令改正試案」に対する意見
DPI(障害者インターナショナル)日本会議 議長 山田 昭義
「障害者等に係る欠格事由の適正化等を図るための医師法等の関係法令改正試案」に対する意見
障害者欠格条項をなくす会 代表 牧口一二・大熊由紀子
言語聴覚士法改正試案に関する意見
日本言語聴覚士協会 会長 藤田郁代
「障害者等に係る欠格事由の適正化等を図るための医師法等の一部を改正する法律試案」に関する、聴覚障害者に限っての意見
聴覚障害者を差別する法令の改正を目指す中央対策本部
((財)全日本ろうあ連盟・(社)全日本難聴者・中途失聴者団体連合会・全国ろう学生懇談会・全国聴覚障害教職員連絡協議会 ほか)
「障害者等に係る欠格事由の適正化等を図るための医師法等の一部を改正する法律試案」に対する意見
日本障害者協議会 代表 調一興
日本障害者協議会の意見書に対する厚生労働省からの返答
厚生労働省社会・援護局 障害保健福祉部 企画課長 仁木 壮
「障害者等に係る欠格事由の適正化を図るための医師法等の一部を改正する法律案」に関する緊急要望書
障害者欠格条項をなくす会 代表 牧口一二・大熊由紀子
「運転免許の処分基準等の見直し素案」に対する意見の募集について
警察庁・道路交通法パブリックコメント募集
「運転免許の処分基準等の見直し素案」に対する意見
障害者欠格条項をなくす会 代表 牧口一二・大熊由紀子
「警察庁への要望書」
インターネット全国患者会 iddm.21 会長 本間秀行
※iddm.21:IDDM(インシュリン依存型糖尿病)患者の医療環境、生活環境、社会的立場の改善と医療機関の法律の遵守を求める全国組織のIDDM当事者主体の患者会
「運転免許の処分基準等の見直し素案」に対する意見書
ナルコレプシーの患者グループ「なるこ会」 なるこ会 会長 白倉 昌夫
※ナルコレプシー;睡眠時無呼吸症候群のこと
●法曹団体からの意見書
障害者欠格条項の撤廃を求める意見書
日本弁護士連合会
障害のある人に対する差別を禁止する法律の制定を求める宣言
日本弁護士連合会
●国会審議
障害者等に係る欠格事由の適正化等を図るための医師法等の一部を改正する法律案
に関する衆参両院の厚生労働委員会における会議録。
第151回国会 参議院 厚生労働委員会 平成十三年四月三日(火曜日) 第7号
障害者等に係る欠格事由の適正化等を図るための医師法等の一部を改正する法律案 趣旨説明
第151回国会 参議院 厚生労働委員会 平成十三年四月五日(木曜日) 第8号
委員会出席者名簿
委員会議事録(午前)
委員会議事録(午後)
第151回国会 衆議院 厚生労働委員会 平成十三年六月二十日(水曜日)第23号
「障害者等に係る欠格事由の適正化を図るための医師法等の一部を改正する法律案」の議事録
道路交通法の一部を改正する法律案
に関する衆参両院の内閣委員会における会議録。
第151回国会 衆議院 内閣委員会会議録 平成十三年四月十一日(水曜日) 第7号
道路交通法の一部を改正する法律案の議事録 欠格条項の質疑部分のみ抜粋
第151回国会 衆議院 内閣委員会会議録 平成十三年五月二十三日(水曜日)
第13号
道路交通法の一部を改正する法律案の議事録
第151回国会 衆議院 内閣委員会会議録 平成十三年五月二十五日(木曜日)
第14号
道路交通法の一部を改正する法律案の議事録
欠格条項の質疑部分のみ抜粋
第151回国会 参議院 内閣委員会会議録 平成十三年六月七日(木曜日)
第15号
道路交通法の一部を改正する法律案の議事録
第151回国会 参議院 内閣委員会会議録 平成十三年六月十二日(火曜日)
第16号
道路交通法の一部を改正する法律案の議事録
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